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医食同源・薬食同源

9月11日
読了時間: 2分

更新日:9 時間前



「医食同源」という言葉、いつからあると思いますか?

実はこの言葉、中国古来の言葉ではありません。




初出は1972年

医学史・本草史がご専門の真柳誠先生の論考「中国の本草論と食」(『「医食同源」──食とからだ・こころ』食の文化フォーラム28、ドメス出版、2010年)によると──


「医食同源」の初出は1972年。


NHK『きょうの料理』9月号の特集「40歳からの食事」で、臨床医・新居裕久氏(1929〜2008)が発表した言葉だったといいます。


当時盛んに紹介されていた中国(香港)の「薬食同源」を伝える際、「薬」の字だと化学薬品を連想させてしまうため「医」に置き換えて造語した、と新居氏自身が述懐しているそうです。


真柳先生も和漢の古典籍にあたって調べたものの、やはりこの言葉自体は見つからなかったとのこと。


朝日新聞見出しデータベースでの初出は1991年3月13日、『広辞苑』への収載も1991年の第四版からで、一般に広まったのはむしろ最近、1990年前後だったことがわかります。


一方で「薬食同源」の思想そのものは、確かに中国古代からありました。


『周礼』には王の食事を管理する「食医」という職があったと記され、『素問』(一世紀)を七世紀に注釈した楊上善が「薬食同源」を明言した最初期の例とされています。


つまり──

◯思想そのものは古代中国からある

◯「薬食同源」という言葉も古い

◯けれど「医食同源」という言葉は、1972年に日本で生まれた和製漢語


という、思想と言葉の成立時期がずれているのがおもしろいところです。



医史学に学ぶ


こうした内容は、日本で中医学や薬膳を学ぶ過程では、なかなか教えてもらえません。

教える立場でもご存知の方がどれほどいるのか。。

古典ってハードル高く感じますもんね。


私自身、医史学の先生方の著書や論文を読むようになってから知ることばかりです。

知れば知るほど、自分がまだ何もわかっていないのだと思い知らされます。


古典に立ち返ること、そして一次資料にあたって調べ続けている研究者の仕事に触れることって大切やな〜と、あらためて感じています。



参考:

真柳誠「中国の本草論と食」『「医食同源」──食とからだ・こころ』(食の文化フォーラム28、津金昌一郎編、ドメス出版、2010年)

※PDF資料がダウンロード可能



卯霖堂

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